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令和3年度から適用される個人住民税の税制改正について

記事ID:0003783 更新日:2023年11月1日更新 印刷ページ表示

給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除への振替

 働き方の多様性をふまえ、特定の収入にのみ適用される給与所得控除や公的年金等控除の控除額が一律10万円引き下げられ、どのような所得にでも適用される基礎控除の控除額が10万円引き上げられます。

給与所得控除の見直し

  1. 給与所得控除額が一律10万円引き下げられます。
  2. 給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額が850万円、その上限額が195万円にそれぞれ引き下げられます。なお、子育て世帯や介護世帯には負担増が生じないよう措置が講じられます。(所得金額調整控除)

 改正後の給与所得控除後の給与所得金額は次のとおりです。

給与所得金額の求め方
収入金額 所得金額
1円から 550,999円 0円
551,000円から 1,618,999円 収入金額-550,000円
1,619,000円から 1,619,999円 1,069,000円
1.620,000円から 1,621,999円 1,070,000円
1,622,000円から 1,623,999円 1,072,000円
1,624,000円から 1,627,999円 1,074,000円
1,628,000円から 1,799,999円 端数整理額×60%+100,000円
1,800,000円から 3,599,999円 端数整理額×70%-80,000円
3,600,000円から 6,599,999円 端数整理額×80%-440,000円
6,600,000円から 8,499,999円 収入金額×90%-1,100,000円
8,500,000円超 収入金額-1,950,000円

※端数整理額…収入金額を4で除し、千円未満は切り捨てた上で、ふたたび4で乗じたものです。

公的年金等控除の見直し

  1. 公的年金等控除額が一律10万円引き下げられます。
  2. 公的年金等の収入が1,000万円以上の場合の公的年金等控除額について、1,955,000円が上限とされます。
  3. 公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額が1,000万円を超える場合に公的年金等控除額をさらに引き下げることとされます。

 改正後の公的年金等控除後の公的年金等に係る雑所得金額は次のとおりです。

公的年金等にかかる所得の求め方
受給者の年齢 年金収入 年金以外の所得合計
1,000万以下 1,000万超2,000万以下 2,000万超
年金所得金額
65歳以上 330万円未満 収入-1,100,000円 収入-1,000,000円 収入-900,000円
330万円以上
410万未満
収入×0.75-275,000円 収入×0.75-175,000円 収入×0.75-75,000円
410万以上
770万未満
収入×0.85-685,000円 収入×0.85-585,000円 収入×0.85-485,000円
770万以上
1,000万未満
収入×0.95-1,455,000円 収入×0.95-1,355,000円 収入×0.95-1,255,000円
1,000万以上 収入-1,955,000円 収入-1,855,000円 収入-1,755,000円
65歳未満 130万円未満 収入-600,000円 収入-500,000円 収入-400,000円
130万円以上
410万円未満
収入×0.75-275,000円 収入×0.75-175,000円 収入×0.75-75,000円
410万円以上
770万円未満
収入×0.85-685,000円 収入×0.85-585,000円 収入×0.85-485,000円
770万円以上
1,000万円未満
収入×0.95-1,455,000円 収入×0.95-1,355,000円 収入×0.95-1,255,000円
1,000万円以上 収入-1,955,000円 収入-1,855,000円 収入-1,755,000円

※1月1日現在の年齢

基礎控除の見直し

  1. 基礎控除額が一律10万円引き上げられます。
  2. 合計所得金額が2,400万円を超える個人については、その合計所得金額に応じて基礎控除額が減額され、合計所得金額が2,500万円を超える個人については、基礎控除の適用はできないこととされます。

 改正後の基礎控除額については、次のとおりです。

基礎控除表
個人の合計所得金額 基礎控除額
現行 改正後
2,400万円以下 33万円 43万円
2,400万円超 2,450万円以下 33万円 29万円
2,450万円超 2,500万円以下 33万円 15万円
2,500万円超 33万円 なし

所得金額調整控除の創設

 次の要件に該当する場合は、給与所得から所得金額調整控除が控除されます。

  1. 給与等の収入金額が850万円を超え、次のアからエのいずれかに該当する場合
      ア 本人が特別障がい者に該当する
      イ 年齢23歳未満の扶養親族がいる
      ウ 特別障がい者である同一生計配偶者がいる
      エ 特別障がい者である扶養親族がいる
     所得金額調整控除=(給与等の収入金額ー850万円)×0.1(1円未満切り上げ)
    ※給与等の収入が1,000万円を超える場合は上限1,000万円で計算
  2. 給与所得と公的年金等に係る雑所得の両方の所得があり、その合計額が10万円を超える場合
    所得金額調整控除=(給与所得控除後の給与等の金額※+公的年金等に係る雑所得の金額※)ー10万円

 ※それぞれ10万円を超える場合は上限10万円で計算

扶養控除等の要件の変更

 所得控除の引き下げに伴い、扶養控除等の各種要件も変更されます。
 改正後の扶養控除等の要件については次のとおりです。

扶養控除等の各種要件
扶養親族等の区分 合計所得金額の要件
現行 改正後
同一生計配偶者および扶養親族 38万円以下 48万円以下
配偶者特別控除 38万円超123万円以下 48万円超133万円以下
勤労学生 65万円 75万円
家内労働者特例 65万円 55万円

 配偶者控除・配偶者特別控除の詳しい内容につきましては、配偶者控除および配偶者特別控除の改正のページをご覧ください。

非課税要件の変更

 所得控除の変更に伴い、住民税が非課税となる所得金額が変更となります。

均等割 所得割ともに非課税となる人

  1. 生活保護法の規定による生活扶助を受けている人
  2. 障がい者、未成年者、ひとり親または寡婦で前年の合計所得金額が135万円以下の人
    ※ひとり親とは、以下の要件をすべて満たす寡婦、未婚のひとり親のことをいいます。
    • 生計を一にする子(前年の総所得金額等が48万以下)を有すること
    • 合計所得金額が500万以下であること
    • 住民票上の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」等の記載がないこと
  3. 前年の合計所得金額が次の計算式で求める金額以下の人
    • 扶養親族がいない人
      合計所得金額 ≦ 415,000円
    • 扶養親族(16歳未満の扶養親族も含む)がいる人
      合計所得金額 ≦ 315,000×(1+扶養人数)+289,000円

所得割のみ非課税となる人

 前年の総所得金額等の合計額が、次の計算式で求める金額以下の人

  • 扶養親族がいない人
    総所得金額等 ≦ 450,000円
  • 扶養親族(16歳未満の扶養親族も含む)がいる人
    総所得金額等 ≦ 350,000×(1+扶養人数)+420,000円

未婚のひとり親に対する税制上の措置および寡婦(寡夫)控除の見直し

 すべてのひとり親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、婚姻歴の有無による不公平と男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公平を解消するために次の措置が講じられます。

  1. 寡夫控除が廃止され、婚姻歴の有無や性別にかかわらず、合計所得金額48万以下の生計を一にする子がいるひとり親について、同一の「ひとり親控除」が適用されます。(控除額 30万円)
  2. 上記以外の寡婦については、これまでと同様の寡婦控除が適用されます。(控除額 26万円)

 ただし、合計所得金額500万円超の場合は寡婦控除・ひとり親控除の対象外となります。
 改正後の寡婦・ひとり親控除の対象は次のとおりです。

寡婦・ひとり親控除区分判定表
寡婦・寡夫となった理由 扶養親族 合計所得金額 判定
死別
生死不明
離別 未婚 その
500万円
以下
500万円
          ひとり親
          控除対象外
          寡婦
          控除対象外
          寡婦
          控除対象外
          ひとり親
          控除対象外
          寡婦
          控除対象外
          控除対象外
          控除対象外
          ひとり親
          控除対象外
          控除対象外
          控除対象外
          控除対象外
          控除対象外

調整控除の改正

 前年の合計所得金額が2,500万円を超える場合、調整控除の適用対象外となります。

給与支払報告書等の光ディスクによる提出義務基準の引き下げ

 給与支払報告書および公的年金等支払報告書のeLTAX(エルタックス)または光ディスク等による提出義務制度について、判定基準となるその年の前々年に提出すべきであった支払調書等(給与支払報告書の場合は所得税に係る給与所得の源泉徴収票、公的年金等支払報告書の場合は所得税に係る公的年金等の源泉徴収票)の枚数が今回より100枚以上に引き下げられます。

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