本文
紙本著色宝満山入峯絵巻(市有形文化財)
「紙本著色宝満山入峯絵巻」は、江戸時代の明和(めいわ)4(1767)年に行われた宝満山の山伏(やまぶし)の入峯を記録した絵巻で、その様子が克明に描かれていることから、平成25(2013)年に国指定史跡となった「宝満山」の歴史と文化を理解するうえで重要な資料といえます。
この絵巻は大仏大円寺(福岡市中央区)が所蔵している「明和四丁亥歳宝満派入峯絵巻」(以下「大円寺本」)とほぼ同じ内容であることからその写本と考えられていましたが、細部を観察すると大円寺本にはない描写が多数見受けられることから、別系統の資料の可能性も考えられます。
「紙本著色宝満山入峯絵巻」の一場面
平成25年4月、宝満山修験会が竈門(かまど)神社1350年を記念して行った
宝満山峰入り行事の様子