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牛島地蔵石仏(市有形文化財)[牛島]
今は牛島の道端に建っていますが、元は福岡視覚特別支援学校付近にありました。縦85センチメートル、横59センチメートルの自然石の中央に衲(のう)衣(え)をまとい、右手に錫(しゃく)杖(じょう)を持った地蔵菩薩の立像が刻まれています。
造立は、紀年銘から正中(しょうちゅう)2(1325)年8月10日であったことがわかります。8月10日が当時の彼岸にあたることから、逆(ぎゃく)修(しゅ)供養(生前にあらかじめ死後の冥福を祈って仏事を行うこと)によるものと考えられます。
一般に「イボ地蔵」と呼ばれており、供えられた小石でイボをさすればよくなるという民俗信仰がありました。
九州において地蔵菩薩を刻んだ最も古い板碑であり、市有形文化財に指定されています。