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古代のはかり(権衡器・大宰府条坊跡[二日市中央])
大宰府条坊跡からは、奈良時代のはかりに使われたおもり「権衡器」が出土しています。「権」は「はかりに使われたおもり」、「衡」は「はかりざお」を意味します。45.6グラムの重さがあり、金属製のものは全国でも十数例しか知られていません。古代の制度では度(ど)量(りょう)衡(こう)の単位を定め、毎年2月に検査することが決められていました。また、その管理者を大蔵(おおくら)省と諸国の国(こく)司(し)とし、「ためし」と呼ばれる銅製の標準器によって検定されていたようです。計量器の規定や管理が、国政の推進に必要不可欠であったことがうかがえます。