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ヒートショックを予防しましょう
ヒートショックは正しい知識を持つことで、防ぐことができます
ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋への移動など、急激な温度の変化により血圧が大きく変動し、血管や心臓に大きな負担がかかることで起きる、失神や脳梗塞、心筋梗塞などの健康被害のことを言います。
特に冬場の冷え込んだトイレ・脱衣所・浴室など、温度差がある場所ではヒートショックがより起きやすくなります。
啓発チラシ「冬場に多発 ヒートショックに御用心」(福岡県) [PDFファイル/955KB]
入浴時は特に注意が必要です
- 体全体が露出する入浴時は、ヒートショックが起こりやすくなります。
- 寒い脱衣所で衣服を脱ぐと、急激に体表面の温度が下がり、血圧は急激に上がります。その後、入浴すると血管が拡張して血圧が急激に低下します。このように短時間で血圧が上がったり下がったりすることで、ヒートショックが発生するリスクが高まります。
ヒートショックの危険性が高い人
- 高齢者
元気な人でも血圧が変化しやすく、体温を維持する生理機能も低下しています。
- 高血圧の人
血圧の急激な変動による低血圧が起きやすく、意識を失うおそれがあります。
- 糖尿病や脂質異常症の人
動脈硬化が進行している可能性があるため、血圧の変化に気を付ける必要があります。
ヒートショックを予防するポイント
入浴の前に脱衣所や浴室を暖めましょう
- 温度の急激な変化を避けるため、入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。
- 浴槽に湯を入れる際に、高い位置からシャワーで給湯すると、シャワーの蒸気で浴室全体の温度が上がります。
- 沸かし湯の場合は、浴槽の湯が沸いたところで十分にかき混ぜて蒸気を立て、蓋を外しておくと良いでしょう。
入浴の前に、家族などに一声かけて意識してもらいましょう
- 家族などと同居している場合は、一声かけてから入浴するようにしましょう。万が一、入浴中に体調が悪くなった際に、早めに発見してもらうことができます。
- 同居者は、高齢者の入浴開始の時間を覚えておき、「時間が長い」、「音が全くしない」、「突然大きな音がした」など、何か異常を感じたら、ためらわずに声をかけるようにしましょう。
また、次のような様子がみられた場合は、すぐに救急車を呼んでください。浴槽の中で気を失っていたら、まず浴槽の湯を抜いて浴槽から引きあげてください。(人手がない場合は、お湯を抜いて救急車を呼んでください)
- おぼれている
- ぐったりしている
- 意識がない、意識があってもろれつが回らない、体の一部でも力が入らない、頭や胸に痛みがある
- 普段どおりの呼吸をしていない、呼吸をしているか分からない
お風呂の温度は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしましょう
- 湯はあまり熱くせず、10分までを目安に上がるようにしましょう。
- 入浴時はいきなり浴槽に入らず、心臓から遠い手や足にかけ湯をしてから入りましょう。かけ湯によって、体を湯温に慣らすことができます。
- 半身浴でも長時間入浴すれば体温が上がる可能性があるので気をつけましょう。
食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避けましょう
- 食後は、血圧が下がり過ぎる食後低血圧によって意識を失うおそれがあるので、食後すぐの入浴は避けましょう。
- 飲酒後、アルコールが抜けるまでは入浴しないようにしましょう。
- 体調の悪い時や、睡眠薬などの服用後の入浴は避けましょう。
浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう
浴槽から出る際に、一時的な意識喪失や立ちくらみを起こすことがありますので、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がりましょう。
入浴前と入浴後に水分を補給しましょう
入浴すると汗をかき、体内の水分が減って血液がドロドロになります。その状態では血栓ができやすく、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。入浴による脱水を予防するために、入浴前後に水やお茶などで十分な水分補給をしましょう。
ヒートショック予報
ヒートショック予報は、気象情報にもとづく家の中でのヒートショックのリスクの目安です。
お住いの構造や設備、体調によって、健康への影響は異なります。
入浴時は脱衣所や浴室などを暖めるなど、温度差を少なくして過ごしましょう。
ヒートショック予報(日本気象協会)<外部リンク>
消費者庁ホームページ<外部リンク>
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