【移動市長室とは】 市長が自ら各地域へ出向き、市内で活動する団体やグループと身近なテーマについて対話を行うことで市の情勢や市民のニーズを把握し、今後の市政に生かすことを目的としており、月1回程度実施する予定です。
過去の「移動市長室」を見る
通算70回目となる移動市長室を、松ヶ浦公民館で開催しました。中野区長をはじめ地域の皆様18人に出席していただき、小規模町内会の活性化をテーマに懇談を行いました。 松ヶ浦区は、昭和36年に福岡県営松ヶ浦住宅として整備されたのがはじまりで、西鉄紫駅やJR二日市駅から徒歩圏内、交通の利便性がよい地域です。平成29年4月1日現在、人口221人、112世帯が暮らし、65歳以上の高齢者の占める割合は34.33%(市全体23.61%)となっています。 この日の移動市長室では、松ヶ浦区の概要と主な活動について報告を受けました。 松ヶ浦区では、「和気あいあいとした雰囲気の中で安全で安心して暮らせる、住み続けたいまちづくりをすすめよう!」をスローガンに各種事業を実施しています。県営住宅として発足した松ヶ浦区は、払い下げを求める住民運動により順次売却され、個人所有になるとともに住宅の建て替えが進み、次第に現在の街並みになりました。県営住宅の料金徴収のための集会所を中心に当時から皆が仲良く助け合ってきたこと、平成5年に現在の公民館が落成し、新たな拠点として世代交代をしながら進めていること、良くも悪くも小規模の町内会であることを生かせるかどうか、そこを乗り越えて活性化していこうと活動していること、松ヶ浦の気風は、「小さか町内ばってん、みんな仲良く元気バイ!」などの説明がありました。 具体的には7つの事業について、写真を多く用いた紹介をしてもらい、どの写真にも参加者の和やかな笑顔があり、子どもから高齢者まで和気あいあいと楽しんでいる姿がたくさん見られました。 長寿を祝う会は、昭和36年の発足以降、これまで松ヶ浦を築いてきた高齢者に感謝を込めて開催する町内で一番大切な行事であること、また、夏祭りや忘年会、自主防災・防犯委員会として年末の防犯パトロールを実施している様子の紹介がありました。 2月に開催している文化展では、公民館に展示されているたくさんの作品の様子とともに、ペーパースクリーン版画や切り絵、踊りの先生が町内在住であることから住民が文化に親しんでいることの紹介がありました。 発足時に記念樹として植えた松ヶ浦公園のサクラが毎年見事に咲くことから3月最終日曜日に花見を開催していること、今年は開花が遅く花はなかったものの公園で参加者がおしゃべりに花を咲かせている様子の紹介がありました。 サロンでは、年8回~10回の活動をしていて、8月には老人クラブと子どもたちの交流を目的としたダーツ大会を行い、その後、町内在住者による本場のインドカレーを食べている様子をはじめ、小物作りや年賀状づくり、夏祭り前に浴衣の着付けと盆踊りの練習、認知症予防の体操、セミプロを招いての寄席の様子などが紹介されました。 その後、報告内容の質疑応答と2つのテーマについて意見交換を行いました。 コミュニティ施策の取り組みとして、少子高齢化の進行や想定外の災害発生を受け、全てが公助ではなく自助・共助が重要であり、その仕組みづくりを進めていること、基本は町内会で、そこの自治がしっかりしていて、次がコミュニティ、その次が市役所であると説明しました。出席者からは広報活動が不十分であり、理解することが軌道に乗せる一つではないかという意見がありました。 また、新庁舎についての概要や費用、災害に対する備えに対する質疑応答や新庁舎への交通手段の要望をいただき、地域公共交通網形成計画の中で協議をしているという回答を行いました。 懇談の中での提案や意見は、可能なものについては実施に向けて検討を進めるとともに、今後の市政に生かしてまいります。
【市長の一言】 小さい町内かもしれませんけど、自治組織がしっかりして、和気あいあいとした中で「元気ばい!」というそのまとまりのよさに、移動市長室として視察をさせていただいて感謝申し上げます。 皆さんが最も大切にしてあるところの絆、皆、町内会が元気で日々を過ごしている姿を認め合う、そして、見守り合う。そういうふうな町内会であれば、いろいろな難題は出るかもしれませんが、乗り越えていく力になるだろうと思っております。 松ヶ浦区の皆様、本日は、ありがとうございました。
【議事録】 懇談会の議事録はこちらからご覧ください。(330kbyte)